その気になれば前提知識無し機材無しの無の状態から2週間で美少女VTuberになれたという話


 最近、美少女になりました。
 いつもは、このブログでは文語体を用いてプログラミングに関する記事を投稿しているのですが、今回はあえて口語体で書くことにします。

 なんやかんやあって、美少女のアバターを使ってYoutubeに動画を投稿してしまうという事件を起こしました。
 私的には、情報発信の媒体がブログから動画共有サイトに移っただけとも言えると思うですが、世間一般的にはそれをVTuberと呼ぶらしいです。

 ことの発端は、とあるフォロワーの絵師ぎゃー氏が、とあるバーチャル幼女プログラマにドハマりしたのがきっかけでした。

www.youtube.com

ぎゃー氏(貝塚 (@gyaaaaaaaaaaaa) | Twitter)
きりみんちゃん(きりみん (@kirimin) | Twitter)

 「きりみんちゃんねる」はVTuberでは異色ともいえる、技術発信系VTuberです。ほかにもいるのかな? こう言ってしまうのもなんですが男性Youtuberです。

 ぎゃー氏は、プログラマでもなんでもなく、さらに言うなら動画の内容は基本的に全然わかっていないとのことですが、淡々としゃべり続けるラジオのような動画が非常に好きらしく、きりみんちゃんの動画を死ぬほど摂取する日々を送っていたらしいです。(作業用BGMとして)

 そんな中、私はいつものようにレンダリングエンジンの開発ブログの更新(まさにここ)をして、適当に日々を送っていたのですが。ある日フォロワーとの交流として、確か「美少女になりたいよね~」みたいな話をぎゃー氏としました。
 「美少女になりたい」なんて言葉は、Twitter民ならだれでも口にするようなありきたりなセリフで、ラップで言うならYO!と同レベルの中身のない発言なわけですが...


朝起きたら美少女にされていた

 フォロワーを女体化するなんて正気の沙汰ではないと思うのですが、女体化されてしまいました。

 その後も女体化の攻防は続く。




 ぶっちゃけるとあまりの可愛さ(性癖にドストライクだった)に普通に自分(?)に惚れてしまった。



そしてその時はやってきた




奴の目的は....私をVTuberにすることだったのだ!!!(テテドン!!)



 どうやら、私が定期的にブログで情報発信しているのを見て、きりみんちゃんと同存在になれると思ったらしい。





 ド直球で「VTuberになってもらえませんか?」と言われたとき、私は非常に悩みました。なにせ、男性のしかも別に声が優れているわけでもない人間がVTuberになって一体どうするというのだ、という気持ちが強かったからですね。

 でも、それ以上に、「この可愛いキャラクターをこの先も観測したい」という気持ちが強かったので、私は「OK」と答えました。


3日後

りやちゃんLive2Dモデルが完成する




 3日です。彼はもちろんLive2Dなんて触ったことがないお絵かきマン。Live2D凄すぎる。



 正直私も面食らってしまいましたが、その完成度に驚愕。恥をかき捨て動画作成に踏み切りました。

 即座に必要な機材・ソフトウェアを購入。

・マイク
Webカメラ(ところでなんでWebカメラというのだろう)
USBオーディオインターフェース
・FaceRig (顔を認識してアバターを動かすソフトウェア)
・FaceRig Live2Dプラグイン
・Live2Dサブスクリプション

 合計で1万円くらい?

 急いで動画の内容を考える。コンセプトは「美少女が意味不明な高度な技術を淡々を喋る動画」

 平日は普通に仕事なので、休日メインで作業。自分の声を録音して編集するという苦痛に慣れるのに非常に時間を要しました。
 私も動画撮影・編集は完全に素人。手探りでいろいろと試行錯誤。

そして

 闇がこの世に生れ落ちた。


ろりやちゃん on Twitter: "動画を投稿しました。本編は~0:10までで、それ以降おまけにC++ SFINAEの解説をしています。/

りやちゃんプログラミング講座①「C++ SFINAE」 https://t.co/75Xjk2AiXJ @YouTubeさんから"



 はっきり言って非常に完成度が低いです。ターゲット層も意味不明で、音量がめちゃくちゃ小さいという痛恨のミスも犯したり。

 でも、確かにこの瞬間、私はVTuberという世界に足を踏み入れたのでした。

 その期間、「ボクと契約してVTuberになってよ」と持ち掛けられた4月16日からおよそ13日。

 2週間で美少女VTuberになってしまいました。


 1個投稿すれば編集も慣れたもので、GWを活用し、怒涛のペースで動画を仕上げていきます。
2作目は、見てるだけで楽しいグラフィクスプログラミング×ライブコーディングを組み合わせた動画をつくって、まあそこそこ面白い動画になったんじゃないかなあと思います。BGMとかもいれたり。

ろりやちゃん on Twitter: "動画を投稿しました。本編00:10までで、おまけにGLSLでピクセルシェーダによるグラフィクスプログラミングを解説しています。プログラミングが分からない人にも楽しめる内容にしました。

りやちゃんプログラミング講座②「GLSL ピクセルシェーダ 前編」 https://t.co/azo05FW51k @YouTubeさんから"


 そして今日、GW最終日、3作目を投稿しました。


ろりやちゃん on Twitter: "GW最後の動画を投稿しました。本編は0:20までで、おまけにGLSLによるレイマーチ... https://t.co/SDqHtVsMAZ"



 字幕や通釈を加えた、一番動画らしい動画になりました。



 そんなこんなで、振り返ってみれば非常に密度の高い一か月で、よく頑張ったなあとしみじみ感じています。

 個人的にはノリと勢いで始めた活動にしては本気で、そして楽しく取り組めたことを凄いうれしく思っていて、まるでサークル活動のようだなと思いました。

 GWが終われば私も普通に仕事が待っているし、ぎゃー氏も自身の創作活動に時間を割かなくてはいけません。
 なので、とりあえず「バーチャル美少女プログラマ りやちゃん」としての活動は、小休止となります。
 1か月くらい期間をおいて、機会に恵まれれば、また誰向けかもわからない謎な動画を、まずはぎゃー氏と二人で楽しむことに重点を置いて作れていけたらなと思います。


 最後に、全ての始まりであるきりみんちゃんの言葉を引用しておわります。

VTuberは特別なものじゃなく、ブログなどと同じようなネット上でのアウトプットの新しいプラットフォームとしての可能性があるんじゃないかなと思っているので、いろいろと試してみたいという想いがあります。


 私もそう思います。別に、VTuberである必要はないと思うのですが、美少女のアバターを借りたエンジニアが技術動画を配信するという形態、そんな不思議なアウトプットをきっかけとして、インターネット上で自身の技術について共有するということがより一般的に広まって、技術のコミュニティが活性化されれば、それは素敵なことだなと思います。